DESIGN
割ッ烹レのエプロンは、腰から下の前掛け部分が正方形。腰から上の胸当て部分は斜めの直線的ラインが特徴です。黄金比長方形の中に正方形と二等辺三角形を組み合わせた形を採用しています。
それぞれ異なる身体の大きさやつくりを違和感なくカバーできるように、そしてエプロンに対する「重そう」「暑そう」という先入観を払拭するため、さらには「動きやすさ」を考えて、この黄金比率の図形を組み合わせたパターンにたどり着きました。
腰から上の胸当て部分。少し幅が狭めとなりますが、腕の動きを邪魔せず、かつ上着の汚れを防ぐという意味では家庭用途で考えれば十分です。
動きやすさ、計量を優先し、ポケットはありません。
できるだけ軽くするためにポケットは付けませんでした。その代わり、ズボンやスカートなど衣類のポッケにアクセスしやすいように、前掛けの幅は身体の横までとしています。
丈はひざ前後、一般的なエプロンよりも少し短めです。動きやすさを考えています。
(写真モデル身長176cm)
肩紐について、プロアマ問わず毎日エプロンを着ている方々に聞き、首掛け式ではなく、肩掛け式としました。
首掛け式は意外と首に負担がかかってストレスという声が多いこと。そして襟がない衣類での着用時は、首に直接触れてしまうということで衛生的なことも考えました。
肩掛け式とすると、背中はたすき掛けとなります。背中をX字で降りてきた肩紐を腰にあるループに指して後ろ結びで使います。紐は長め(165cm)にしていますので、グルっと巻いて腰前での結びも人によっては可能です。
特徴的なのは、上の写真のように腰のループに肩紐入れて、そこで結ぶスタイルです。
これでエプロンが落ちることもありませんので使用に全く問題がありません。
窮屈でなく、脱ぎ着も楽なので、いちばんお薦めなのがこのスタイルです。
エプロンの重さ、そして下の衣類を守るという意味でもう一つ重要なのが生地そのもの。詳しくははPHILOSOPHYに書きますが、オーガニックコットン100%の木綿生地を採用しました。
「重そう」「暑そう」「面倒くさい」を解決できるエプロンを考えて、普段着のTシャツ、シャツ、トレーナー、セーターなどなどいずれにもフィットするシンプルだけど今までにないデザインのエプロンが完成しました。
結果、性別を問わず、快適に着用できる仕上がりとなりました。
(モデル身長 162cm)
ONE PATTERN & ONE SIZE.
このような経緯でエプロンをデザインしており、型(パターン)はこの1種類のみとなります。サイズもフリーの1種類のみとなります。
身長155cm~185cmの方にストレスなく着用していただけるサイズです。
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協力御礼!:試作品制作 & 縫製教育 & 撮影
デザイン全般:プロアマを問わずお料理を日頃からされる方々からエプロンに対する熱い考え、過去の経験からの貴重なお話を沢山聞かせていただきました。100名とは言いませんが、50名以上からは伺いました。
それぞれのお話からデザインに反映させております。ご協力ありがとうございます。